「余韻」も音楽

 クラシック音楽のコンサートは演奏する側だけではなく聴き手にも集中力が求められます。2時間近い間、じっと聴き続けるのは慣れていないと大変なことです。開演時間の遅れは5分がギリギリで、それ以上になると聴き手の集中力はブチ切れ状態になります。演奏中のガサゴソやひそひそ会話などは論外ですが、これを完全に防止するのは難しいことです。一方、演奏が終わるや否や間髪を入れず、いの一番に拍手をしたがるお客もいますが指揮棒が完全に下りるまでが曲で、しかもまだ音が残っています。また、演奏の出来に関係なく出演者の知り合いが客席からブラボーと叫ぶことがありますがフライングさえしなければ演奏会の締めとしてはいいものかも知れません。
 「母と子のためのコンサート」、「ファミリーコンサート」など気軽にクラシック音楽を楽しむための企画もありますが子どもより親のマナーが悪いのが問題になったりします。

 昨年の第九演奏会で聴衆のマナーについて苦情をいただきました。市民の文化の民度を高めるしか解決する手段が見当たりません。会員制のクラシック音楽を鑑賞する演奏会でも楽章間に拍手があったり、音が消えていないタイミングでの拍手など相変わらずです。ホール内はその場にいる聴き手の共有の空間であることを意識しなければなりません。
 20年前、全国労音・第九合唱団のベルリン演奏会では最後の音が消えて直ぐには拍手がきませんでした.。数秒経ってから聴衆が立ち上がり、そこから長い拍手でした。
 音楽に限らず良質なものには余韻や空白にもつくり手の想いが込められていますから味わってみたいところです。

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このページは、なかむら・よしおが2010年1月 9日 06:00に書いた記事です。

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