神々の火花
ドイツ語の発音、詩の内容について齋藤先生が丁寧に指導しています。「Seid umschlungen、どういう意味ですか」と新人団員を名指しすることがあります。即答できないこともありますが、指名された団員にとっては忘れることが出来ない言葉として残ります。「第九」には「Freude」,「Götterfunken」など幾つかのキーワードがあり、「意味はなんですか」と、どのタイミングで誰にご指名があるか分かりませんが「楽しい瞬間」になります。
発音、発声、音程の確認のために「ひとり、ひと声」の練習があり、前列から順番にとは限りませんが自分の順番が刻々と近づいてくる「待ち時間」がたまらなく嫌という団員がいます。いきなり指名されるほうがラクというのですが、先生にしてみれば緊張しドキドキすることも体験しましょうということです。この練習はベテラン団員にはプレッシャーになります。
「第九」の世界についての解説もあります。バリトンソロの「おお友よ」の呼びかけに応えたのはバスだけ、最初は少数だった、次に合唱が入ってくるがテノールとアルトが加わるだけでソプラノは未だ参加していない。バスがJa(そうだ)と一拍早く入るところからソプラノが初めて参加し合唱はここで全パートが出揃うことになる。バリトンソロの呼びかけに対して躊躇していた民衆(合唱)も4人の独唱者も最初から参加したのでなかった。
自由、平等を求める人々の苦悩、混乱、闘争が歓喜に変わり、最後は「歓喜よ、美しき神々の火花よ」という言葉で終わります。
1989年11月9日、ベルリンの壁が崩壊して今年で20年、全国労音・第九合唱団のベルリン演奏会はその年の12月30.31日、浜松から31人、齋藤先生は東京労音の合唱指導者として参加しました。
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