癒される響きと音楽について

〜CD音質の飛躍的向上に思う 〜

 本題として、まず最初に言っておきたいのは、音楽の最高の素晴らしさを味わうのには生演奏、つまりコンサート会場まで足を運ぶことが一番であるのだと思っている。本当の感動とは、舞台(演奏者)と客席(聴衆)が、そのお互いの空気感を共有することから生まれてくる(演奏が終わってからの余韻も同様である)。それは、たとえ・・・どんなに高価な再生装置で聴くサウンドよりも、遥かに優るのだと断言したい!

 実は最近の研究で、人の気持ちを穏やかにさせる音は20,000ヘルツを超えた超音波(自然に広がる無限の倍音効果)であるということが分かってきた。「いや、そんな高い音は人の耳には聴こえない・・・」というのが定説であったのだが、この超音波が加わっているのとそうでないのとは、音の聴こえが全然違うということも分かってきたのだ。 たとえば、“梢をわたる風の音”、“川のせせらぎ”、更には“包丁とまな板のトントンする音”などにはこの超音波がふんだんに含まれている。

 今や一般的になっているCDの歴史は、1981年のソニーとフィリップスの共同開発と、翌82年の民生用プレーヤーの発売から始まった。それまでの主流は(考えてみれば、ご存知でない世代が随分増えましたね)LPレコードであった。そしてそれは、CDのお手軽さに比べて、盤の大きさや取り扱い方(ディスク、プレーヤー、レコード針など)からしても、なんとも大仰で面倒くさいものであった。ただ、そのアナログの醸す温もりのある音質の素晴らしさは抜群であったのだ。生演奏には及ばないにしても、かなりの超音波まで再生出来ていたのである。そのLPにとって代わったCDでは、デジタル技術の横行が結果的に悪い方に向かって行ったと云わざるを得ない。そこには、「少しでもアナログ的な雑音を消し去ろう」との要らぬ努力を費やして、必要不可欠な超音波まで削り取ってしまっていた。

 そしてやっと、ここ10年ほどでのCDに於ける音質改善は、驚異的な進歩を遂げてきている。最初は1999年にソニーとフィリップスの共同開発事業としての、SACD(スーパーオーディオCD)という音質重視の素晴らしいディスクが登場してきたのである。ただしこれは、従来のCDとの互換性はなく、専用のプレーヤーが必要なのである(今では、通常のCDプレーヤーでも再生出来るものが増えてはいる)。

 それから更に・・・SACDとは別に、通常CDでの最新リマスター音源の飛躍的向上(最新の技術をして、よりオリジナルサウンドに近づけること)が顕著になってきている。それは・・・「音の貧弱な変な演奏」と思っていたものが実は、「こんなにも素晴らしい音での、凄い演奏」だったのだと・・・それこそ、“目からウロコ”状態になってしまうのだ。

 癒される音・・・それは、人間の心の潤いをもたらすものだと思うのです。

(学習係/B-4 深沢啓二)

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このページは、靖が2009年9月19日 10:16に書いた記事です。

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